2019年の3月31日。
“勝間和代さんに勝つ方法” というタイトルで、こんな内容のメルマガを書かせていただきました。一部抜粋してお届けします。
オンラインサロンや講座の企画を聞いていると「月額980円で…」と、何をするのかさっぱりわからないコミュニティの企画を聞かされることがあります。
消費者目線で考えると自明のことですが、安いから、中途半端な商品でも買っていいか、とは思いませんよね。
単発の支出だったとしても、大切な1,000円は最善の選択肢に払いたいと思うものです。
私が毎月1,000円を払っているサービスですごいコスパが高くて一番だなー! と思うのが勝間和代さんのサポートメールです。
毎朝4,000文字超のメルマガが届きます。一日も漏らさず。
有料月額サービスを提供しようとするとこういう、圧倒的にやっている人の一番安価なサービスと、無名の素人のサービスが「1,000円」という価格で比較された時に並ぶのです。
オンラインサロンやコミュニティの構築の相談に乗っていると作る側の「最初は安くして…」という言葉の端々に、”安いから多少ボロでも許してくれるだろう”という気持ちを感じます。
いやいや、許されませんよ!
サロンの企画や話を聞いていると、「一緒にワイワイ楽しめたら」「みんなでフラットに…」という言葉をかさにして、コミットメントもスキル提供もせずに課金だけはしたいと聞こえるものがあるんです(;´・ω・)
と全力でツッコミたい。
自分でも買わないものは作らない。
自分が消費者側になったときに、自分から買いたいか? ということを、ぜひ自問して頂けたらと思います。
このメルマガには続きがあります。
じゃあ、だからといって勝間和代さんに勝てるスキルやコンテンツを用意できるかというと、ほぼ無理です。
ですが、軸を変えれば、勝間さんよりも選んで頂くことは可能と言えます。
スキルがトップクラスじゃない人であっても、個人起業家として生活できている人は沢山いらっしゃいますよね?
その要素ってなんでしょう?
これは私の観察の結果でしかありませんが、コミュニティでも、そうでなくてもサービスが売れるときにこちらの3要素があると結論しました。
- スキル(成果や実績/提供できるもの)
- 人柄や想い(なぜそれをやりたいのか)
- コミットメント(どのくらい真剣に関わるのか)
今日はこの3つの指標を中心に、これから(or いつかは)コミュニティビジネスをやりたいと考える方へ向けての「全ステップ」をお伝えしたいと思います。
目次
コミュニティビジネスの誤解
コミュニティビジネスの相談を受けていると、「ヒエラルキー型じゃないのがいいと思って」と相談に来るのですが、よくよく話を聞いてみると、
みんなで一緒にというのを隠れ蓑にしつつ、その人たちを成功させるとか、活かせるようにするというコミットメントもない状態で、人の影に隠れて、責任を分散しながら、でも月に3,000円ぐらいは課金したいという方がいます。
そういった甘い考えをもっている方たちへ向けて、今回の勝間さんの話を持ち出したわけです。
と思ってしまうわけです。
一方で、ちゃんと想いをもって、コミュニティメンバーへコミットする気持ちもあるけれど、まだまだスキルやコンテンツもなければ、顧客リストも発信力もない、という方も相談に来られます。
今日はそういった方々へ向けて、ひとつずつどのようなステップを辿る必要があるのかを説明していきますね。
コミュニティビジネスが可能な人たち
まずは自分の立ち位置を確認する必要があります。
上記のマトリクスは「コンテンツの有無」と「顧客リストの有無」で構成されていますが、オンラインサロンなどのコミュニティビジネスができるのは、
「コンテンツ有り」×「顧客リスト有り」
の人たちになります。
すでにオリジナルコンテンツを元に高単価商品などの販売がコンスタントにできている人たちです。
この層の人たちが「1:多数」のコミュニティビジネスを展開させるためには、
- スキル(成果や実績/提供できるもの)
- 人柄や想い(なぜそれをやりたいのか)
- コミットメント(どのくらい真剣に関わるのか)
のすべてが揃っている必要があります。
箕輪編集室はオンラインサロンとして成功しましたが、コミットが凄いし、スキルもあるし、人柄や想いもあるんですよね。
オンラインサロンは継続課金ができるモデルだからと安易に参入してきた起業家もいましたが、そういう方たちはこれまでやってきたヒエラルキー型のビジネスやファンビジネスの方がラクだと気づいて撤退していきました。
コミュニティビジネス一歩手前の人たち
コンテンツは有るけれど顧客リストがまだない、という人たちは「毎回集客するのも大変だから、継続課金ができるビジネスモデルがほしい」と考えています。
ここの層の特徴としては、年商が300万円前後で、単発講座などはやっているけれど高額パッケージの商品などはもっていないというママ起業家などに多いです。
厳しい言い方をすれば、継続的なサービスでお客様にコミットをしていないため、1回だけ買ってもらった終わりというのを繰り返しています。
- スキル(成果や実績/提供できるもの)
だけはあるのだけれど、人柄や想いの部分がなかったり、コミットが感じられないため長くは関わりたくないなと思われてしまうケースです。
参考:コミュニティ運営をしたい人が「組織的に動く」ための基本スキルセット
それができないのであれば、サロンオーナーって「1:多数」のモデルですから、コミュニティを作ってみんなでワイワイやってる場所に、なぜあなたにお金が一点集中して集まってくるの? という疑問が湧いてきますよね。
ということで残りの2つ、
- 人柄や想い(なぜそれをやりたいのか)
- コミットメント(どのくらい真剣に関わるのか)
の要素を補う必要があります。
コミュニティアントレプレナーという道
オンラインサロンを作り、サロンオーナーになるという道以外にも、「コミュニティアントレプレナー」を目指すという道もあります。
このコミュニティアントレプレナー候補の人たちは「コンテンツ有り」×「顧客リスト無し」で、単発のサービスを毎回集客して提供しています。
継続課金型のものは出せていないので、それを作るために自分が自信を持っているスキルで旗を立て、仲間を集めます。
ライターであれば、デザインができる人や動画ができる人、写真が撮れる人たちとチームを作ることで仕事の幅が広がり、受注単価も上がります。
コミュニティマネージャーという道
仮に「コンテンツ無し」×「顧客リスト無し」の状態だったとしても、「コミュニティマネージャー」という道があります。
誰かのコミュニティの中で、実務を担いつつ、秘書の立場を取りながら独立のステップを踏んでいく方法です。
実務というのは、例えばコミュニティメディア(ホームページ)の更新をしながら、その他の作業をしている人たちをディレクションするようなことを指します。
コミュニティマネージャーの募集もこちらのメルマガで行う予定です。
コミュニティの中で旗を立てるほどのスキルがなかったとしても、高いコミュニケーション能力さえあれば大丈夫です。
役に立てなければ1円すら払ってもらえない段階
スキルやコミットメントがなかったとしても、人柄やキャラクターで発信力が高まった状態の人たちがいます。マイクロインフルエンサーと言って、自分が立てた企画に必ず3人以上の人が集まってくれる段階です。
小さなコミュニティを作ることはできますが、役に立つ商品やサービスがなければお客様からは「1円も払いたくない」と思われてしまいます。
まずはオリジナルのコンテンツを作り単発集客をするところから始めます。
指標でいうところの、
- スキル(成果や実績/提供できるもの)
をまず身につけるフェーズです。
自分が提供できる作業的な価値をばーっと書き出して、それが集積した時にお客さんはどんな未来を手に入れることができるのか、提供できる最高の価値を整理する必要があります。
そこから徐々に高額パッケージの作り方を学び、高単価商品が完成したところから次のステップが見えてきます。
つまらない人間のままでは何も始まらない段階
私の元で何かしたいと思ったら、まずは発信力をあげるところからやってくださいとしか言えないですね。
マイクロインフルエンサーの記事で何度もお伝えしていますが、自分が立てた企画に最低3人以上の人が集まるような発信力は必須です。
ということです。
発信力が身につけば、スキルやコミットメントがなくても、人柄やキャラクターで売れるので、まずはここがスタート地点です。
- 人柄や想い(なぜそれをやりたいのか)
だけでどうにかしていくフェーズともいえます。
女子マネはこういう会社員の人たちを集め、発信力を身につけてもらってから、オリジナルのコンテンツに人を集め、自分のファンを作り、コミュニティを作るということをしています。
GW中に発信力を強化する、マイクロインフルエンサー講座 GW集中編
発信力から次に単発講座、課金できる価値のあるものができたらオンラインサロンができるという流れです。
まとめ
サロンオーナーになるまでの理想的な順番としては、まずは発信力が一番先にあります。
そのあとで役に立つコンテンツで単発講座を作り、これをコミュニティ化して「1:多数」のコミュニケーションができるようになるところを目指します。
そうする中で高単価商品のパッケージが完成し、「1:多数」であっても価値提供ができるようになったらオンラインサロンになりますよと。そういう話です。
- スキル(成果や実績/提供できるもの)
- 人柄や想い(なぜそれをやりたいのか)
- コミットメント(どのくらい真剣に関わるのか)
コンテンツやリストだけでなく、上記の3つすべてが揃って初めてサロンオーナーとしてのスタートが切れます。
もしサロンオーナーを目指して学んでいく過程で「コミュニティアントレプレナー/コミュニティマネージャー」っていいなと思ったら、そちらへ進んでもらってもOKです。
これが株式会社女子マネが提供する、ゼロからサロンオーナーになるまでの全ステップです。
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