働き方

コミュニティ運営をしたい人が「組織的に動く」ための基本スキルセット

こんにちは! 株式会社女子マネです。

「ひとりビジネスは崩壊しつつある…」というテーマで以前に記事を書かせていただきましたが、もう読まれていますでしょうか?

参考:「ひとりビジネス」はなぜ崩壊したのか?

これからの時代に合わせ、私が提案したいのは…

MOMOKO
MOMOKO
ひとり起業でもなく、フリーランスでもない、「コミュニティでの起業」です!

コミュニティのメンバーと一緒に仕事をしながら、フリーランスではなく「コミュニティアントレプレナー」として働く。

これまでにあったような、1対1の仕事の横流しではなく、もうちょっとガッチリと組んだチーム作りをしていきましょうという提案です。

ひとりビジネスではなく「コミュニティメンバー」とビジネスをすることで、ひとりでは見れない景色を見ることができるようになります。

そのためにも、自分のもつスキルが5つあるとしたら、そのうちの1つをチームとしての「組織的な活動」に使ってみませんか? ということです。

それはライティングスキルかもしれないですし、デザインスキルかもしれない。動画や写真のスキルをもっているかもしれません。

それらの才能(タトント)が集まった、まさしく「タレント事務所」のイメージです。

MOMOKO
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冒険ゲーム風に例えるなら、沈没船の中にあるお宝を手に入れるために「潜水士」や「船乗り」などのスキルをもつ人たちがプロジェクトに集まる必要性がありますよね!

では、どうすれば「コミュニティアントレプレナー」としてのピースになれるのでしょう。

これまで「ひとりビジネス」や「フリーランス」だけで動いてきた人が、「組織的な活動」をしていくためにはまず、2つの基本を身につける必要があります。

それは…

組織的に動くための基本セット
  • 人を巻き込むための「考え方」
  • 理想的に働くための「ふるまい方」

考え方というのは、「楽しい、面白い、成長できる!」というベースで人を巻き込むための力であり、それはお金で解決されるものではありません。

お金じゃないところで人を巻き込むためにはどうしたらいいか? というのがここでいう「考え方」になります。この考え方については、また改めて記事にしますね。ビジョンがあるかどうか?が大切です。昔のブログ記事をシェアしておきます。

https://salon.joshimane.jp/visionmake/

一方で「ふるまい方」には大きくわけて受注スキルと納品スキルがあるのですが、こちらは “理想の仲間と働くため” に必要なものになります。

今日はこれらの、

「基本セット」について学ぶというテーマでお届けします。

「受注スキル」はなぜ必要なのか?

まず受注スキルを身につける必要があるのはなぜかというと、自分のビジョンを共有し、同じ価値観の仲間たちと働いていけるか? という部分に大きくかかわるからです。

たとえばこんな経験はありませんか?

MOMOKO
MOMOKO
お問合せをいただき、打ち合わせまでしたけれど、受注に至らなかった…
MOMOKO
MOMOKO
せっかくご依頼の相談をされたのに、自分の仕事のことをうまく話せずに流れてしまった…
MOMOKO
MOMOKO
一緒にお仕事をすることになったけれど、ただの下請けとして扱われ、仲間っていう感じがしない…

こうなってしまっては「チーム」のメンバーとは言い難いわけで…。

このような状況を防ぎ、より自分にとって理想的なメンバーと協働していくために必須の力が「受注スキル」になるわけです。

受注スキルは営業プロセスの話だけではない

営業が苦手な人というのは、営業の仕方だけ、クロージングのやり方だけを改善しようとする傾向があるのですが、実はもっと根本から見直す必要があります。

具体的には、誰と一緒に働きたいのか、どういうポジションで出会いたいのか? などの上位にある概念です。

ここで必要なのは、

「世界征服をしたいのか?(売上至上主義)」それとも「世界を平和にしたいのか?(顧客中心主義)」というように、方向性=ビジョンが相手と一致していることが大事なんです。

そうでないと、一緒に働くのがキツくなってきてしまうんですよね。

MOMOKO
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私が仕事を請けるときは、自分と相手のビジョンが一致していることが最低限の条件になります。

私のケースではこのあと、下記のようなマトリクス図を使います。

オンラインサロン運営をサポートするお客様は、この図の右上「コンテンツ有り×リスト有り」の方々になります。

オリジナルの商品やサービスがあり、集客に必要なメールアドレスなどの顧客リストをすでにもっている方が対象になります。

自分のコンテンツはあるけれどリストがない、という場合は集客を人頼みにしていたり、ストアカ(※)やタイムチケットなどの外部プラットフォームに依存しているケースなので、その方たちは、まずリスト作り等からやるべきことがある、という見方をします。

(※)ストアカ…教えたいと学びたいをつなぐ、まなびのプラットフォーム

受注フローを作ることの重要性

私は「コンテンツ有り×リスト有り」の方を知人から仮に紹介されたとしても、すぐに一緒にお仕事をするということはほとんどありません。ビジョンが違うことも往々にしてあるからです。苦笑

特にこちら側の価値観を理解していただいているか判断がむずかしい場合は、すぐにお会いしたり受注したりせず、一度押し戻すようにしています。

まずは、有料の個別相談(1時間2万円)をお申込みして頂いてからお会いするか、大御所や大企業で事前に課金がしづらい場合は、要件を必ず事前に聞いたり資料を頂いて、「役に立てそうかどうか」を確認します。

MOMOKO
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間違っても、何の情報もないまま指定された場所に出張るということはしません。

私のことをよくよく知ってくださっている方で、相手の方のプロフィールや課題を事前に共有してくださる方の時は、その限りではありません。

その他、「ちょっと安く聞いてみたい」という方も多いので、その方には最初に無料のステップメールへ登録していただき、必要があればセミナーへ足を運んでいただく。そしてそこから低予算で深く学びたいという方には、年間講座へと進んでいただきます。

オンラインサロンの運営委託を受けるのは、本当に最後の最後のプレミアムプラン、という流れを作っています。

MOMOKO
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キャパシティは有限ですから

こうした受注フローを作っておかないと、ビジョンが合わない人がやってきたり、ただの下請けとして使いたいという人たちが来てしまうからなんですね。

これがライターやデザイナーの仕事だったとしても、まずは自分の作品や機能(スキル)に惚れてもらい、その次に自分のビジョンや方向性、考え方に惚れてもらい、ちゃんと尊敬されてから、初めて面談が理想的です。

対面でのサービスを受けるまでに「最低限こういうことを理解していてほしい」ということを、きちんと理解し、納得してくれている人とは正しい関係性ができるじゃないですか。

そうしないと、本当にただの下請け仕事ばかりが回ってきてしまいます。

受注フローの作り方(例)

ではこの「受注フロー」の例を、デザイナーさんの場合で一緒に考えてみましょうか。

まずお問合せをくださった方と打ち合わせをする際には「ヒアリングシート」のようなものが必要になります。ご依頼の目的は何で、ゴールは何なのか、などです。

実際に会ってお話をするときに、それが決まってないと何も話のしようがありませんよね。

それが決まっていないと、具体的な打ち合わせに入る前に1時間ぐらいのセミナーをしなきゃいけない状況だって考えられます。よく女性にあるんですが、「話をしながら構想をまとめるのは無料でやってよ」ってやつです。意図してそういう人をお客さんにしたい場合は良いですが、そのコンサルの時間も有料で、メニューを作っておいた方がいいです。

MOMOKO
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メニューをいつもすぐに一瞬で出せるようにしておかないと、時間泥棒に人生奪われちゃう

自分が日頃から何度も言ってるようなことを、改めて商談の場でやるというのはナンセンスで、それだったらセミナーへ来ていただいた方が双方にとってもいいですよね。

つまり、こういったことがまとまっていない人に対しては、

  • 「まずはセミナーに来てください」
  • 「動画をみて自分なりに整理しておいてください」

というようなことを一度、受注フローに挟んでおくと親切ですよね。

MOMOKO
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もしセミナーを聞いたり動画を見ても、自分ではそれができないというのであれば、有料で単発のコンサルティングをすることを考えてもいいですよね。

名刺を作るにしても、ただ名刺を作ればいいわけではないはずです。

出会った人に何を伝えたいのか、伝わった先の次のゴールは何か、というのがなければ「名刺を作ること」そのものが目的になってしまいます。

だからこそ、あなたの仕事の価値や、どういう状況の相手には何が必要か?を分かりやすく教えてあげる発信をしておかないといけません。
必要性や価値がわかっていない人には「価値教育のプロセス」を間にいれてあげる必要があるんです。

MOMOKO
MOMOKO
何度も言いますけれど、これってめっちゃ親切ですよね!

「納品スキル」はなぜ必要なのか?

お仕事って「キャッチボール」なんですよね。

ライターのお仕事を例えに出すと、まずは打ち合わせがあって、そのあとに第一稿ができあがりますよね。それを依頼者側がチェックし、フィードバックをして、原稿の修正をかけて納品、というようなスケジュールです。

それなのに、こういったケースが意外と目立つんです。

MOMOKO
MOMOKO
記事をリリースしたい日に第一稿が届く…
MOMOKO
MOMOKO
そもそも記事の〆切が共有されず、ライターの頭の中だけにスケジュールの全体図がある…
MOMOKO
MOMOKO
一問一答が永遠と続き、何回のやりとりで記事が完成するイメージなんだろ…

マラソンにしても、何キロメートル先に給水所がありますよとか、そういうのがわかっているから走れるわけですよね。

それと同じで、仕事の〆切や納品のスケジュールが共有されず、相手を不安にさせてしまうような人はプロとして失格なんですよ。

でも逆に、そういったスケジュールなどをしっかりコントロールできる人というのは安心してプロジェクトにも呼べますし、受注単価だって上がるはずです。

MOMOKO
MOMOKO
これ、普通やで

これはオンラインサロンにしてもコンサルティングにしても同じですが、全体像がわからなければ安心してその人と一緒にお仕事はできませんよね。

「組織的に動く」ためのマインドセット

最後に、忘れてはならない「自分の現在地」の確認の仕方、そしてマインドセットについてお伝えします。

もう一度ライターを例えに出しますが、選ばれるためには自分のポジションや立ち位置をよく見る必要があります。

ライティングを依頼したい人は「書いてほしい」のであって、「書き方を教わりたい」わけではありませんよね。

それなのに、「ライティング得意なので教えますよ!」というのではチームを組めないわけです。

講座にあなたの生徒になって通いたいわけじゃない、っていうのをしっかりと認識して、ちゃんと自分と相手の関係がフィットする立ち位置に調整しなければ売れないわけです。

そういう部分もきっちり押さえることが大切です。

「受注スキル」と「納品スキル」まとめ

ここまで「受注スキル」「納品スキル」について見てきましたが、そもそもこれらがなぜ必要なのか?

忘れてしまった方はもう一度ここで振り返りましょう。

まとめ
  • ひとりビジネスやフリーランスには限界がある
  • そこで「コミュニティアントレプレナー」としての働き方を提案
  • 個人で活動してきた人間が「組織的に活動」するためには基本セットとして「受注スキル」と「納品スキル」が必要になる
  • 「受注スキル」は理想の仲間と一緒に働くために必要
  • 「納品スキル」はプロとして信用してもらうために必要
  • 仕事相手としての立ち位置をしっかり認識する

いかがだったでしょうか。

まずは自分は誰と一緒に仕事をしたいのか、どんなビジョンや価値観を共有してチームを組みたいのか? というのが大前提にあります。

そこからどんな受注フローがあれば、時間の浪費をすることなく理想の仲間と出会え、どういった納品フローをもっていれば商談もスムーズにまとまり、一緒に仕事が始まってからも信頼してもらえる関係になれるのか?

もし、そもそもお仕事の依頼がないっていう人の場合には商品設計と認知、ポジショニングっていうところからやらないといけないですよね。

MOMOKO
MOMOKO
「自分が必要だと思っているもの」と「本当に必要なもの」をちゃんと見極められていない人が一定数いる印象があります。

上記の図は私の「受注フロー」の一部で使っているマトリクスですが、もしこういうような

「自分が誰と仕事をしていきたいのか?」

ということが明確になっていない方は、自分のビジネス専用のマトリクス図をまず作ってみる必要があります。

MOMOKO
MOMOKO
共有したいビジョンや価値観の言語化も忘れないで!

 

そして、そこからどんな「受注フロー」を組めば理想の仲間と出会えるのか。

どんな「納品フロー」を組めば仲間から信頼される仕事ができるのか。

そういったことが決まってきます。
こういうやり方も、時々講座で教えています。

→たまたま4月1日にこんな講座を行います。

これからコミュニティをやりたいという人や、こういった自分の仕事の流れを整えたい人は、ぜひ今日の記事を参考にしてみてもらえればと思います。

ABOUT ME
中里 桃子
中里 桃子
株式会社女子マネ 代表取締役 オンラインサロンの立上げ&運営パートナー コミュニティマネージャー 東京都在住・佐賀県唐津市出身。同志社大学を卒業後、広告会社の営業職として上京。数社にわたり新規事業の立ち上げを行い2016年に会社設立。
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